「京都ブライトンホテル」は京都市上京区にあるホテルです。
過日、実際に管理人の私が宿泊しましたので、客室・朝食を中心に宿泊レポートをお伝えします。
京都ブライトンホテルの概要
京都ブライトンホテルは1988年に開業したホテルです。京都御所から徒歩5分ほどの場所にあり、周りは住宅地です。眺望はあまり望めませんが、その分静かな環境です。
ホテルの情報
住所 | 〒602-8071 京都府京都市上京区仕丁町330 |
電話 | 075-441-4411 |
客室 | 182室 |
付帯施設 | レストラン・コーヒーハウス・ティーラウンジ バーラウンジ・宴会場・会議室・結婚式場 売店・フラワーショップ・美容院 |
チェックイン | 15:00~ (最終チェックイン:24:00) |
チェックアウト | 12:00 |
寒い時期には、正面玄関に暖房器具が設置され、訪れる人たちの寒さを幾ばくか和らげてくれます。こういった心遣いがうれしいですね。
建物に入ると、開放感のある吹き抜け構造の空間が拡がります。アトリウムとなっており、屋根付きであるにも関わらず、閉塞感は全くありません。
まだ日本の雰囲気が明るかったバブル期に建設された施設で、余裕とゆとりがしっかりと感じられる重厚な雰囲気が印象的です。この頃に作られた京都センチュリーホテルやホテルオークラ京都も同じように吹き抜け構造となっています。
ホテルオークラ京都の宿泊レビューを記していますので、京都のホテル選びの際にぜひお読みください。
ホテルスタッフが多くいらっしゃり、何とも言えない安心感があるのは老舗ホテルならではです。この点についても、ホテルオークラ京都に通ずるものが感じられます。
天井のすりガラスで採光しており、日中は夜とは異なる表情を見せます。ロビーの各所では季節を彩る花々や装飾が京都の風情を感じさせてくれます。
エレベーターは2基です。高層のホテルではないため、殆ど混むことはありませんが、相乗りになることはあります。
重みのある時代を感じさせる作りが好印象です。
客室について
客室は182室あり、全室禁煙、加湿空気清浄機付きです。どの客室も36㎡以上あり、広々と使うことが出来ます。
客室の種類 | 部屋数 | 広さ |
---|---|---|
スーペリアダブル | 21 | 36㎡ |
スーペリアツイン | 20 | 38㎡ |
ラグジュアリーダブル | 14 | 36㎡ |
エグゼクティブツイン | 62 | 42㎡ |
ラグジュアリーツイン | 37 | 42㎡ |
ルーム en(えん) | 19 | 42㎡ |
ルーム パルタジェ | 2 | 42㎡ |
ラグジュアリーコーナーダブル(テラス付き) | 4 | 44㎡ |
ラグジュアリースイート | 1 | 84㎡ |
ロイヤル・スイート | 1 | 86㎡ |
インペリアル・スイート | 1 | 127㎡ |
ホテルへのアクセス、立地
ホテルは京都御所から西へ歩いて約5分ほどの場所にあります。また、同志社大学は徒歩圏内、京都大学には路線バスを駆使すれば問題無く移動できるので、観光だけでなく受験のホテルとしてもお薦めできます。
地下鉄駅からはやや距離があります。烏丸線の今出川駅と丸太町駅のほぼ中間地点にホテルはあるため、徒歩約10分は必要です。
バス停については、西側へ行くと南北を走る堀川通があり、そこまで歩けばバスが利用できます。
ここで便利なのがシャトルバスです。ホテルと烏丸御池駅付近までの短い運行距離ですが、観光や買い物の際は大変頼れる存在です。
地下鉄烏丸御池駅付近のバスの発着場所は、「セブンイレブン京都御池通龍池町店」前です。セブンイレブン以外では上記写真の建物も目印になるでしょう。
バスの時刻表や運行状況については、京都ブライトンホテルの公式アクセスページでご確認ください。
エグゼクティブツインの紹介
今回宿泊したお部屋は、「エグゼクティブツイン」です。
客室の紹介
閉塞感が全く無い客室廊下からは階下の様子がよく見えます。
木目調の調度品を多用した、ナチュラルカラーが優しい客室です。入り口付近にはクローゼット・キャビネットとウェットエリアがあります。
ベッドスペースに繋がる通路の両側に、収納エリアとウェットエリアがあります。
客室に入って直ぐ側に飾られた飾りには「ほなおおきに」の言葉が。遊び心とおもてなしの心を感じ取れます。部屋ごとに書かれている内容が異なります。
先ずは、収納エリア周辺を確認します。写真中央のスライドドアを動かしてみましょう。
スライド式ドアを動かすと、中はクローゼットとなっています。ハンガーは8つあり、数としては十分です。衣類用の消臭剤が側にあります。
その下にはブラシ、靴ベラ、シューシャイン、そして青竹踏みが用意されています。ホテルで青竹踏みは初めて見ました。外国人観光客からしたら、「なんだこれは?」といった反応をすることでしょう。
スリッパはフカフカタイプで、シティホテルに相応しい品質です。
クローゼット横のキャビネットには、ティーアメニティ類が用意されています。
お抹茶とお茶菓子が用意されていました。まるで旅館のようです。
お茶菓子は、あずき処 宝泉堂のしぼり豆「黒大寿」です。丹波の黒豆の中でも選りすぐりのもので作られた、とても甘い豆菓子で、甘納豆とも呼ばれています。
祇園辻利の抹茶のほろ苦さにぴったりのお味でした。
結構なお値段のする高級お菓子です。とても美味しかったので、お土産に買おうと思ったら驚きで震えました。
茶筅で抹茶を点てる事は殆ど無いので、なかなかの面白い体験が出来ました。
大きな泡が多いとか言っちゃダメ。
続いてキャビネットの備品を確認していきます。キャビネットの引き出し右側上段にはティーセットが入っていました。
その下には冷蔵庫がありました。Dometic製のシースルーでは無いタイプの冷蔵庫はしっかりと冷えています。ソフトドリンクとアルコールが並んでおり、ビールはサッポロ、ハイボールはサントリーのものでした。
館内には自動販売機はありません。ソフトドリンクはそれほど高くない値段設定なので、こちらを利用するのも一手です。
飲み物の銘柄は時期によって変わるようです。
左側の引き出しにはティーアメニティとしてちょっと高級そうなドリップコーヒーがありました。コーヒーを置くにしては大きいスペースです。実は、以前は小さいボトルのハードリカーやおつまみが一緒に並んでいました。
その下の引き出しにはグラスと小皿がありました。
左側中段には、湯呑や急須が収められています。写真右奥の茶箱にはお茶セットが入れられていましたので、後で再度ご紹介します。
キャビネット左側の最下段には金庫がありました。今までの流れを覆す形で少し意外な構成です。
格子戸を挟んで、キャビネットの隣には荷物置き台がありました。リニューアルされてから10年以上経っていますが、綺麗なものです。宿泊者の皆さんが丁寧に扱われている証左です。
その下の引き出しには、パジャマとランドリーサービスの書類等が入っていました。
パジャマはワッフル生地のワンピースタイプでした。フリーサイズですが、普段LまたはLLサイズを着る私でも十分に合う大きさです。
ふと思ったのですが、ホテルのパジャマで小さくて困ったことは今のところありません。浴衣では一度ありました。
次にウェットエリアを見ましょう。
ウェットエリアはバスとトイレが分かれたセパレートタイプです。
タオルはハンド・フェイス・バス・ボディの4種類あります。ボディタオルが別途準備されており、バスピローと共にお風呂タイムを快適に過ごせます。
洗面台には電話機が設置され、もしもの時には大きな助けになりそうです。昔ながらのシティホテルと同じような設備ですね。
ドライヤーはパナソニック製の下位モデルです。この辺りはビジネスホテルと同等で、もっと上位機種を置いていて欲しかったです。
トイレはTOTOのウォシュレットを採用しています。ただ、機能については標準的なタイプです。
お風呂は洗い場付きの大きな空間です。ひょうたん型の浴槽はゆったりと寛げる大きなものです。
数か所にてすりが配置され、より安全にお風呂を利用できます。
180cmの私が足をほぼ曲げずに浴槽に座れました。浴槽の深さ、横幅、奥行きはそれぞれ満足できる大きさです。
洗い場には椅子が用意されており、
シャワーはレインシャワーとハンドシャワーの2つがあります。好みに応じて使い分けが出来ます。
バスアメニティは、サラヤのラシュヴェールが使用されています。植物性由来の成分を多く使うことで人にやさしいだけで無く、環境負荷を和らげる生分解性が優れた製品です。
続いてベッドエリアを見ていきます。
エグゼクティブツインは42㎡の広さを持つ客室です。1人では持て余します。贅沢な悩みですね。
テレビはパナソニック製の37インチの液晶テレビです。こちらもリニューアル前のものでしょう、10年以上前の製品で型が古いですが、フルHD対応です。
テレビは壁に固定され向きを変えられません。ただ、僅かに隙間があってHDMI端子にケーブルを繋ぐ事が可能でした。よって、アマゾンのFireTVを視聴したり、ノートパソコンの映像をテレビに移したりすることが出来ました。
テレビ下のラックにはDVDプレイヤーがありました。これで推し活が楽しめます。
空気清浄機はシャープ製。「プラズマクラスター25000」を搭載した上位機種(2018年頃のモデル)です。
部屋の奥にある机は壁からせり出したような楕円形です。写真は三連のペンダントライトにつられてやや黄色がかる色合いとなりましたが、実際はもう少し青白いです。
机の側のカウンターにはティシュー、卓上鏡、支配人宛の封筒が配置されていました。カウンターの天板には電源コンセント(うち、1個は空気清浄機が占有)、ペンダントライト、そしてモジュラージャックがありました。
有線LANジャックでは無く、電話機用のモジュラージャックです。以前はここに電話機が置かれてあったのかな?
その他、漆箱には京都の四季をあしらったレターセット、ディズニーグッズの案内チラシがありました。
何故、京都のホテルでディズニーグッズなのか。それは京都ブライトンホテルを持つ「株式会社ブライトンコーポレーション」が、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの子会社であるからです。そのため、京都の伝統工芸を活かした限定グッズが販売されているのです。
思いがけない場面でディズニーに遭遇しました。私としては、スターウォーズグッズの展開を希望します。
窓際にはエアコンが配置されています。古い機械のためか、稼働音(特に高音)がやや耳障りで、就寝時は切っておかないと眠れませんでした。今回の宿泊では唯一の欠点がこれでした。
客室は東向きの3階の部屋です。住宅街のため、眺望は叶いません。最上階であれば、部屋の位置によっては東山や京都御所が臨めることでしょう。
窓の側には大きなソファーがあります。おそらく、3人以上の宿泊時にはエキストラベッドとして使わるのではないでしょうか。
エグゼクティブツインはセミダブルベッドを2台並べたハリウッドツインタイプです。ベッドはフランスベッドとブライトンホテルが共同開発したオリジナルモデルで、低反発性や体圧分散性等に特徴のあるとのこと。
ベッドサイドテーブルには、充電用USBタップ・電話機・照明操作用のリモコンがありました。
充電用USBタップはtype-Aの他に、type-Cにも対応。
非常に余裕のある間取りのおかげで、ゆるりと穏やかな時間を過ごす事が出来ました。また泊まりたいに期待とする意見をよく耳にしていたのですが、納得です。
アメニティ
ティーアメニティは先述したドリップコーヒー、抹茶、豆菓子、そして煎茶・ほうじ茶、玄米茶のティーバッグです。ラグジュアリーツイン等の上位客室は、これらの他にコーヒーマシンと紅茶があります。
ウェットエリアに用意されていたアメニティは次の通りです。
- 歯ブラシセット
- 髭剃りセット
- バスソルト
- 綿棒・コットンセット
- シャワーキャップ
- ヘアバンド
- ヘアブラシ
京都ブライトンホテルの朝食
京都ブライトンホテルの朝食は2種類あります。レストラン「フェリエ」のビュッフェと、京懐石「蛍」の和朝食です。
京懐石「蛍」の和朝食
和朝食が提供される京懐石「蛍」はホテル1階の、エレベーターホールの側にあります。なんでも、某日経新聞の「何でもランキング」の「ホテルで楽しむ優雅な朝食」内にて、西日本ナンバーワンに選ばれたことがあるそうです。これは期待しちゃいます。
和朝食には2種類あり、予約不要の和食と、事前予約が必要な特別和食があります。今回は通常の和食をいただきました。
席に着くと、先ずは先付の吸い物が運ばれてきました。京かぶら、白身魚に京野菜を合わせた柔らかい味付けの一品でした。
次いで、お膳が運ばれてきました。出し巻き玉子、焼き鮭、季節の小鉢など、献立の構成は開業当時から変わらず続いているそうです。
この時の季節の小鉢は、レンコンとごぼうの和え物・湯葉とほうれん草のおひたし・がんもどきの煮つけでした。
だし巻き卵は箸で切れ目をいれると、ジュワっと出汁がにじみ出てくる瑞々しさです。焼き鮭は程よい火の通り具合で、ふっくらとしていて簡単に身をほぐせました。
焼き鮭の隣にある味りん干しが、先の2つの料理と違ってやや濃い目に味付けされており、味の調子を整えてくれます。
漬物は京都に来たら食べておきたいものの1つです。こちらのお漬物はあっさりとした風味で素材の良さを残しつつ、野菜の持つクセを薄めてくれており、苦手な食材だとしてもすんなり食べられるものでした。
きゅうりが苦手です。ハンバーガーのピクルスは食べられるようになりました。
がんもどきの煮つけは、お肉料理が無い和食膳の中で光る一皿です。こちらも出汁巻き卵のように、しっかりと出汁を含んでいて口の中で一気に薫り広がります。
ひと手間をかけたことが伝わってくる料理の数々でした。ごはんとお味噌汁はお変わりが出来、満たされた一時でした。
レストラン「フェリエ」の朝食ビュッフェ
カジュアルな雰囲気で気軽にホテルの食事が楽しめるということで、朝食のみならずランチやディナーにおいても多数のお客さんが利用されていました。
レストラン「フェリエ」でも朝食は2種類あります。予約不要のビュッフェと、事前予約が必要な特別朝食です。
料理オリンピックメダリストが腕を振るう料理の数々を堪能できます。
和食と朝食、双方魅力的で迷ってしまいますね。体調に合わせて選択しましょう。
京都ブライトンホテルの口コミ
各予約サイトにおける、現時点での京都ブライトンホテルの口コミやレビューを確認してみます。
予約サイト | 評価 | 口コミ |
---|---|---|
楽天トラベル | 4.66 | 楽天トラベルのクチコミを見る |
じゃらん | 4.7 | じゃらんのクチコミを見る |
一休.com | 4.67 | 一休.comのクチコミを見る |
どのホテル予約サイトでも、非常に高評価を受けています。「寛げる」「いい時間が過ごせた」などの記述が多い点が印象的です。結婚記念日の祝いや家族旅行といった場面で利用される方が比較的多いようです。客室、バスルーム、接遇サービス、清潔感を評価する声が多数です。
京都ブライトンホテルのまとめ
京都ブライトンホテルは「京都時間」を標語として掲げ、正にそれを体現していました。随所に京都の風情をちりばめ、ゆったりまったりと寛げる空間がそこにはありました。
近隣には寺社仏閣や京都の食を支えてきた数々の老舗が点在し、ふらりと歴史に触れられる機会に恵まれています。少し疲れたら、一旦ホテルに戻り整えて、また歴史の街を気軽に歩く。京都のまんなかにあるホテルならではの楽しみ方です。
観光、ビジネスに限らず、この静かな環境は静養、受験の滞在地としても適しています。京都市上京区のホテルをお探しの際は、この京都ブライトンホテルを強くおすすめします。
- 京都の風情を体感できる環境と雰囲気
- 贅沢な広さの客室
- 大きな洗い場付きのバスルーム
- 某新聞のホテル朝食ランキング西日本1位を獲得した朝食
- 一部の設備の古さ
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